先週1月27日、前回の日記で紹介した山下陽暉(はるき)選手の北京オリンピック出場をお祝いし、北京での活躍を祈念する壮行会が本校で開催された。当初、本校体育館で、同窓会やスキー部OB会の方々を招き、全校生徒・教職員あげて盛大に激励したいと考えていたのだが、コロナ感染がここに来て再び急拡大し、学校で壮行会を開催すること自体が危ぶまれる状況となっていた。

 そんななか、当の山下選手が、最終調整の合間を縫って南砺平高校に立ち寄ってくれることとなり、異例ではあるが、正面玄関前の駐車場で、生徒は校舎の窓から声を出さず拍手で激励するという形で壮行会を開くこととした。激励の言葉は、校長の私と本校OBの安達孝彦県議の2名のみとし、激励金や全校生徒のメッセージ入りの国旗、花束の贈呈も本人との接触を避け、国旗は山下選手のお父さんに、花束はお母さんに渡す形をとった。

 はからずも、当日は新聞・テレビなど報道各社が本校に押し寄せることとなった。本来、学校としては大変喜ばしいことだが、コロナ禍において壮行会を開催するのかという批判も覚悟せねばならず、正直、苦しい胸の内ではあった。しかし結果的には、コロナ対策の徹底ぶりもあわせて見ていただくことともなり、短時間での壮行会は無事終了した。

 そして何と言っても、山下選手の「決意の言葉」が生徒や教職員の胸に響いた。彼はその中で「自分は南砺平高校に来たことで(オリンピック出場という)夢を叶えることができた。生徒の皆さんも、先生方を信じて頑張れば、この高校から必ず夢を実現することができる」と力強く述べてくれたのだ。私自身、この言葉に胸が熱くなった。頑張れ、山下選手。南砺平高校は全力で山下選手を応援するので、北京では悔いの無い滑りをしてきてほしい。

 (なお、前回の日記投稿後、雄山高校3年の岩本美歌選手のパラリンピック出場が内定し、本県より4人の選手が北京大会のノルディックスキー距離に出場することとなった)