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校長室日記

校長室日記(86) -出会いのかけら-

 今年は例年になく春の訪れが早かった。ここ五箇山でもすでに先週からあちこちで桜が咲き始め、10日(月)の入学式には、校舎前庭の桜がちょうど満開となった。見事な桜に迎えられ、新たに23名の新入生が本校に入学した。桜は日本の …

校長室日記(85) -そこにあるべきではないもの-

 桜満開のなか4月を迎えた(五箇山はまだこれからだが)。4月1日は土曜日ではあったが、県内多くの高校では年度当初の職員会議が開かれ、校長先生が所信表明を行い、今年度の教職員の業務分担を確認したと思われる。本校でも、新たに …

校長室日記(84) -春を待ちわびて-

 3月も残りあとわずか。ここ五箇山は山肌に若干雪が残っているが、昨年に比べ早い春を迎えようとしている。この時期は学校にとっては人事異動の季節。本校を離れることとなった教職員の方々とのお別れの日も近づいてきた。また、2年半 …

校長室日記(83) -島人(しまんちゅう)ぬ宝-

 先月、面白いニュースを耳にした。国土地理院が日本全国にある島の数を数え直してみたら、これまで発表されていた6,852島(35年前に海上保安庁が調査した数値)から14,125島に実に2倍以上になったというのだ。これは一体 …

校長室日記(82) -花は咲く-

 この度、本校郷土芸能部が富山新聞社より「令和5年富山新聞芸術賞」に選ばれ、3月11日(土)、富山新聞高岡会館での贈呈式にお招きいただいた。郷土芸能部のこれまでの長年にわたる活動や、昨年夏の全国高総文祭東京大会での最優秀 …

校長室日記(81) -サンキュ.-

 先週、南砺平高校の第70回卒業証書授与式が挙行され、26名の3年生が本校を巣立っていった。式での「マスク」をどうするかが世間でも話題となっていたが、本校では、卒業生を含め生徒・先生方は基本マスクを外して式に臨み(心配な …

校長室日記(80) -3月9日-

 3月1日は南砺平高校の卒業式だ。今年は26名の3年生が本校を巣立っていく。今年の卒業生は、新型コロナウイルスの影響をもろに受けた学年だった。入学当初よりいきなり2ヶ月に及ぶ休校。文字通り不安に包まれた高校生活のスタート …

校長室日記(79) -正解-

 生徒会誌『清流』の巻頭言や「学校だより(3月号)」の原稿を提出し、いよいよ卒業式の「式辞」に取りかからなければと思っていたところ、新聞で映画『シャイロックの子供たち』封切りの記事を目にした。昨年6月、本校の創校記念講演 …

校長室日記(78) -アイラブユー-

 先週の土曜日(建国記念の日)は、午前・午後・夕方と南砺市内でそれぞれ用事があった。まず、午前中は井波総合文化センターで「南砺市こどもの権利条例制定記念式典」に参加した。南砺市は全国の自治体に先駆けて、国際条約である「子 …

校長室日記(77) -サーフ天国、スキー天国-

 このところ首筋や膝・腕の関節が痛かったのだが、ようやく元に戻ってきた。原因は2月3日(金)に行われた本校恒例の「スキー・スノーボード教室」だ。年甲斐もなく、1・2年の生徒に混じってスノーボードに乗り、派手に転んだ時のダ …

校長室日記(76) -ハロー・グッバイ-

 1月27日(土)はなかなか忙しい1日だった。午前中、中部日本スキー大会の会場たいらスキー場へ行き、アルペン競技(ジャイアントスラローム)を観戦。すぐその足でたいらクロスカントリー場へ向かい、クロスカントリー競技(クラシ …

校長室日記(75) -FLASH-

 1月20日(金)は一年で一番寒さの厳しいとされる「大寒」で、この日は、本校恒例の百人一首大会の日だった。現在、学校の体育館が照明工事中で使用できないため、今年は特別に春光荘の畳の大広間を会場に、(極寒の体育館ではなく) …

校長室日記(74) -想い出がいっぱい-

 1月9日(月・祝)は「成人の日」だった。1999年まで成人の日は1月15日と決まっていた(1月15日は「小正月」と呼ばれ、かつて元服の儀が小正月に行われていたことにちなむ)。しかし、2000年からハッピーマンデー制度が …

校長室日記(73) -カイト-

 新年明けましておめでとうございます。令和も5年目を迎えた今年のお正月、皆さんはどのように過ごしたのだろうか。私は、家族で初詣を済ませたあと、家でのんびりさせていただいた。昨年は末っ子が受験を控えていたため、どことなく緊 …

校長室日記(72) -ファイト!-

 23日(金)は県内ほとんどの学校で2学期終業式が予定されていたが、県西部を中心に大雪のため多くの学校が臨時休校となった。砺波地区でも城端線沿線の高校が軒並み休校となったが、本校は予定通り1・2限授業の後、終業式を行った …

校長室日記(71) -約束の丘-

 先週、2年生が3泊4日で長崎方面へ修学旅行に出かけた。コロナ禍以前、本校では毎年秋2年生による台湾への海外研修が恒例だったが、ここ数年海外はもとより国内旅行すらままならない状況が続いていた。今年6月、(昨年どこにも行け …

校長室日記(70) -かたちあるもの-

 高校生にお馴染みの資格試験といえば、英語検定や漢字検定が定番だが、「世界遺産検定」という資格試験があることをご存知だろうか。世界遺産検定は、人類共通の財産である世界遺産を通して、国際的な教養を身につけ、持続可能な社会の …

校長室日記(69) -木枯しに抱かれて-

 12月に入り学校では2学期末考査が始まった。先週金曜日には五箇山にも初雪が降り、いよいよ冬本番が近づいてきたようだ。夕方いつもより少し早い帰り支度をしていると、妻から「今からコンサートに行くから、晩ご飯は自分で食べてね …

校長室日記(68) -楓-

 忙しさにまぎれ、家のことを後回しにしていたが、遅ればせながら家の周りの冬支度に取りかかった。私の主な担当は、玄関先の柘植(つげ)の剪定と松の雪吊り(ゆきつり)、さらにほとんど葉が落ちてしまった楓(カエデ)の伸びた枝の切 …

校長室日記(67) -月のしずく-

 今月8日(火)の夜、日本全国でたくさんの人達が夜空を見上げていた。この日は「皆既月食」で月が地球の影にすっぽりと入った。しかも月食の最中に、天王星が月の裏に隠れるという「天王星食」も起こったのだ。日本で皆既月食と惑星食 …

校長室日記(66) -笑顔-

 今月に入り、県立八尾高校と県立入善高校で創立百周年記念式典が挙行され、それぞれの式典にお招きいただいた。八尾高校では、式典に先立ち郷土芸能部の生徒らが「越中おわら節」を披露し、百周年の式典に華を添えた。また入善高校では …

校長室日記(65) -懐かしい未来-

 富山マラソン2022の前日の夕方、富山市総合体育館で受付を済ませて家に帰ったところ、一抹の不安がよぎった。今回は本当に練習不足で、過去の記録更新どころか正直完走できる自信がなかった。そんな自分を奮い立たせるため『懐かし …

校長室日記(64) -Runner-

 年甲斐もなく、今年もまた富山マラソンにエントリーした(今回で6度目の挑戦となる)。昨年悔しい思いをしたにも拘わらず、今回、何かと自分に言い訳をして練習不足が否めない。私の練習方法は全く自己流で、本番前の9月頃から4~5 …

校長室日記(63) -ジャコビニ彗星の日-

 秋も徐々に深まり、朝夕はもはや寒いくらいだ。先日の朝刊に、砺波市在住の写真愛好家が撮影した「オリオン座流星群」の流星の写真が掲載されていた。記事によると、10月20日午後11時頃、コスモスがゲレンデを彩る「となみ夢の平 …

校長室日記(62) -いい日旅立ち-

 10月14日は「鉄道の日」だ。今からちょうど150年前の1872(明治5)年10月14日、新橋・横浜間(約29㎞)に日本で最初の鉄道が開業した。第1号の蒸気機関車は、明治天皇や政府関係者、各国公使らを乗せ両駅を往復した …

校長室日記(61) -白い雲のように-

 9月の週末は何かと忙しく、家でのんびり過ごした日はほとんどなかった。郷土芸能部の公演やバレー・スキー部の応援、末っ子の野球の試合観戦などでほぼ休日を費やし(そう言えば、岩国にも行ってきた)、気がつけばあっという間に9月 …

校長室日記(60) -瞳を閉じて-

 先週、上平小学校と平中学校の校長先生と私との3人で、来年度の合同運動会の日程や基本方針などについて話し合いを行った。その結果、運動会の日取りが決まり、来年度も半日で開催することとなった。運動会の半日開催は、新型コロナウ …

校長室日記(59) -太陽がくれた季節-

 シルバーウィーク前半、郷土芸能部は県民芸術文化祭や城端むぎや祭への出演で忙しかったが、私は失礼して、土日を利用し妻の実家(山口県岩国市)に二人で行ってきた。妻の父は10年ほど前に他界し、一人暮らしをしていた義母も昨年施 …

校長室日記(58) -未来へ-

 9月10日(土)、本校郷土芸能部の今夏の全国高総文祭における最優秀賞・文部科学大臣賞「受賞報告会」を地元の平若者センター春光荘で開催した。当日は、荻布県教育長、田中南砺市長さまをはじめ、多数のご来賓・ご招待の皆さま、地 …

校長室日記(57) -Ya Ya(あの時代を忘れない)-

 9月に入ったとはいえ、依然として暑い日が続いている。秋の訪れはまだ先のようだ。そこで、「夏の終わり」をもう少し楽しむ(と言うか、夏の余韻に浸る)ため、この時期に相応しい曲をいろいろと聴いてみた。私にとって夏の終わりのバ …

校長室日記(56) -若者のすべて-

 2学期の始業式は9月1日だが、すでに授業が始まっており、実質的に夏休みは終わった。先日の郷土芸能部による「国立劇場」での優秀校東京公演はこの夏を締めくくる一大イベントとなり、本校の歴史にまた一つ新たなページが刻まれた。 …

校長室日記(55) -少年時代-

 夏休みも残り少なくなってきた。8月は暑い日が続いたが、雨もやたら多かった。東北や新潟、北海道など各地で豪雨被害が相次ぎ、「線状降水帯」なる言葉が連日のようにニュースや天気予報で流れていた。いつからこんな言葉が使われるよ …

校長室日記(54) -Imagine(イマジン)-

 前回の日記で8月1日(2日未明)の「富山大空襲」に触れたが、8月は日本人にとって戦争や平和に思いを巡らす月でもある。1945年8月6日は広島に、9日は長崎に原爆が投下された日であり、15日は太平洋戦争の終戦記念日である …

校長室日記(53) -虹-

 8月1日の夜(2日未明にかけて)は、富山市の人々にとって忘れることのできない「富山大空襲」の日である(私的には「結婚記念日」でもあるのだが)。太平洋戦争末期、米軍は日本の地方都市への空襲を繰り返し、77年前のこの日、富 …

校長室日記(52) -こきりこ・早麦屋・お小夜節・麦屋節-

 本校郷土芸能部が、第46回全国高等学校総合文化祭(とうきょう総文2022)の郷土芸能部門で8年ぶり3度目の「日本一」(最優秀賞・文部科学大臣賞)に輝いた。昨年夏、和歌山大会で悔しい思いをした現2・3年生が1年生部員を引 …

校長室日記(51) -岬めぐり-

 私は大学時代、サークル活動とアルバイトに明け暮れる毎日を過ごしていた。さらに、柄にも無くボランティア活動にも首を突っ込んだりと、今振り返ると超多忙な学生生活を送っていた。学生らしくもう少し真面目に勉強しておけばよかった …

校長室日記(50) -やさしさに包まれたなら-

 1学期終業式も終わり、学校は夏休みに入った。この日記もついに50号を迎えることとなった。この1学期、本校に赴任以来とてもうれしい出来事があった。終業式でも生徒に話したのだが、5月半ば、学校に一本の電話がかかってきた。世 …

校長室日記(49) -ダイヤモンド-

 今年の梅雨はいつ始まりいつ終わったのかよくわからないほど短かった。梅雨明け後は連日猛暑が続いているが、雨の日も多く、夏本番と呼ぶにはまだ早いようにも思われる。夏と言えば、私の場合は高校野球だ。甲子園出場をかけた県予選も …

校長室日記(48) -ドラマティック・レイン-

 先月、私の愛車トヨタ・ウイッシュの距離メーターがついに20万㎞を突破した。南砺平高校への赴任以来、毎日往復約90㎞の通勤を積み重ねてきた結果、1年半に満たないうちに地球を1周(約4万㎞)しそうな勢いである。冬場は4WD …

校長室日記(47) -ビューティフル・ネーム-

 先月新聞で私たちの名前に関するルールが変わるかもしれないという記事を目にした。現在、わが国の戸籍の氏名欄には「読みがな」はなく、漢字しか記載されていない。行政手続きのデジタル化が進められるなか、戸籍の氏名欄に「読みがな …

校長室日記(46) -心の旅- 

 先週金曜の夜、砺波市文化会館で本校・郷土芸能部による今夏の全国高総文祭・東京大会に向けた第1回リハーサルが行われた。保護者や指導者の方々を前に、本番の舞台を想定した五箇山民謡4曲を通しで2度披露した。4月から始めた1年 …

校長室日記(45) -会津磐梯山-

 3年生26名が2泊3日の修学旅行から無事帰ってきた。本来ならば、昨年台湾へ海外研修旅行に行くはずだったがコロナ禍で中止となってしまった。せめて国内でもと学年でいろいろ検討した結果、行き先を「福島県」にして何とか実現に漕 …

校長室日記(44) -時をかける少女-

 先週金曜の夜、NHK富山の「きとラボ」という番組で、本校と平地域づくり協議会とで昨年制作した映画『平村眠謡奇譚』が放送された。撮影は地元の地域おこし協力隊・林賢二さんにお願いしたが、シナリオ原案は昨年の3年生が担当し、 …

校長室日記(43) -にっぽん昔ばなし-

 先週、福光で南砺ユネスコ協会の総会に出席し、国道304号線で学校へ戻る途中、梨谷トンネルを抜けた小来栖(こぐるす)というところで、一年ぶりに人形山(にんぎょうさん)の雪絵「ひとかた」を目の当たりにした。皆さんは、雪絵( …

校長室日記(42) -愛を米(こめ)て-

 先週末の21日(土)、相倉合掌集落で平地域づくり協議会主催の「世界遺産で米作り」というイベントが開催され、本校の2年生がお手伝いとして参加した。このイベントは、相倉集落内にある棚田のオーナーさんたち(東京や茨城から参加 …

校長室日記(41) -ハナミズキ-

 5月も半ばを過ぎ、五箇山の新緑が目にまぶしく、通勤途上の小牧ダムや祖山ダムの湖面も深い碧(みどり)色を呈してきた。先日15日(日)、本校と上平小学校・平中学校の3校による合同運動会が開催された。昨年に引き続き、コロナの …

校長室日記(40) -島唄-

 今年の大型連休は、コロナによる人々の行動制限が行われず、全国の観光地は久々に多くの観光客や家族連れで賑わいを見せた。県内でも、砺波チューリップフェアや福野夜高祭、城端や八尾の曳山祭など春を彩る数々の催し物が開催され、春 …

校長室日記(39) -Triangle-

 ロシアのウクライナへの侵攻から2ヶ月以上がたった。そもそも、ロシアのプーチン大統領はなぜウクライナへ軍事攻撃を始めたのか。一言でいえば、ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)への加盟を阻止するということらしい。しかし …

校長室日記(38) -まちがいさがし-

 最近、『鎌倉殿の13人』にハマっている。三谷幸喜が脚本を務める今年のNHK大河ドラマである(毎週日曜夜8:00放送中)。鎌倉殿とは源頼朝に始まる鎌倉幕府の将軍のこと。13人とは頼朝の死後、幕府政治を支えた13人の御家人 …

校長室日記(37) -春の歌-

 先週末、校庭の桜が一気に花開いた。校舎の窓から見渡す山肌には、まだほんの少し雪が残っているが、ここ五箇山にもようやく春が訪れた感がある。自宅周辺の桜はすでに散ってしまい、家の裏にある竹藪ではタケノコが次々と頭を出し始め …

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